繋がる話(15)

外へ出た彼らはまず自分の目を疑った。
それは当然、入る前の景色とまるっきり違ったからだ。

違うというのは語弊がある。
似ているのだけど、部分的に異なっているのだ。

まず目についたのは目の前のレストランの風貌だ。
入る前だと普通のどこにでもあるような電気屋さんだった。
でも今は、扱っているのは電化製品でも、それは人型で全身が鋼鉄のロボットなのだ。

その景色の違いにまず気付いたのはタカシだった。
タカシ「お、おい。これはどういうことだってばさ」
シンジ「何がだよ?」
タカシ「お前、その目は節穴かよ。目の前の光景だよ」
シンジ「はあ?」

シンジは何もわかっていない様子だ。それは当然、シンジはさっきのレストランで流れたチンケな音楽に視力や感覚が奪われていたのだ。全く見えないわけではない。だが、見えているのは距離1メートルといった先までしか見えず、また厄介なのがシンジは自分が見えていないことに何も気付かないことなのだ。

タカシ「お、おまえ、その目、、、まさか、、、」