2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

繋がる話(33)

「なにしとったんや。自分の仕事ほろり出してから。はよ持ち場に戻れや。」おっちゃんは、片手に持ってるメガホンを使って僕たちに言う。周囲は機械の音が響き渡り、とても騒々しい。目に見える机の上には、長い布が無造作に置かれていた。その隣には裁縫器…

繋がる話(32)

ぴちゃん・・・・上から滴る雫が顔に当たり、目が覚める・・・・タカシ「ここは・・・・・・?」隣には反応の示さないシンジしかし前と違うのは生気を帯びていることだ安堵と共に辺り、そして先ほどの状況を整理したタカシ「確かトイレみたいなのに落ちて流…

繋がる話(31)

ボコボコボコ…(ここは…)身体に纏わりついて離れないとても重くて身動きが取れない場所、ここは水の中。大きな地響きとともに大量の水が上から降ってきたとこまでは覚えている。(息が出来ない…そりゃそうだよなここは水んなかだ…)タカシは朦朧とする意識…

繋がる話(30)

チッキメン「ナイスタイミングで中入ったのー」 上を覗くと大きいチッキメンが見下ろしていた チッキメン「ほんとなら口から出てくる筈が下から出てきたのは意外やったけど、ここでなら本望やろー汚物どもー」 そういってチッキメンは隣にあったシルバーのレ…

繋がる話(29)

ヒューーーボッチャン!! ボコボコボコ・・・グハッ!! タカシは気付いたら水の中にダイブしていた。 溺れまいと必死で手を前に出し、水面に顔を出した。 ゴホッゴホッ!! 水深どのくらいかわからないが相当深いところに落ちたようだ。 タカシ「こ、ここ…

繋がる話(28)

騒がしく五月蝿いチッキメンの話が正直理解できなかったがとにかくこのモンスターはとある組織に属しているようだ。 いや、属していると言うよりは契約している。 そうなると気になるのはその組織だ。 恐らくあの紙コップから聞こえたロリータ声関係している…

繋がる話(27)

チッキメンは細長いくちばしをパクパクさせながら話し始めた。「あんた、ここがなんで時間がおそうなっとるかわからんやろ。わからんやろうな、ここまでとぼけた顔しとるやつなんか全身毛剃られた野良猫かお前さんくらいだろうからな。ここの時間が遅くなっ…

繋がる話(26)

鳥人間「ここはワイの腹の中や。んで、ここにいる間は時間がゆっくり進んどる」 くちばしで普通には飲めないので特別なほりの深い容器でお茶を飲みながら続けていった 鳥人間「あのままならこの小僧は1時間も持たん。うちらの基地に着く頃にゃお陀仏や。せや…

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繋がる話(25)

凄まじい程の異臭がする…。それにしてもここはなんなんだ。シンジがそこにいるということは、鳥人間の腹の中にいるということは間違いないはずだが、何かがおかしい。地面にはカーペットが敷かれていて、その上には赤色のソファーがある。隣には机や本棚、さ…

繋がる話(24)

「くっさ・・・うっ・・・・・」 感情的に行動してしまったが考えてみたら人間一人ペリカンのような口の鳥の中に入れるわけない。 しかし、なんだここは・・・・。 もぐりこんだ先は広く野原のような景色が広がっていた。 あたりを見渡すと倒れているシンジ…

繋がる話(23)

ゴックン。鶏人間はまるで一匹の小魚を食すかのようにシンジを飲み込んだ。タカシはこの光景をすぐさま理解できず、ただ呆然とその場に立ち尽くしてしまった。タカシ「・・・」鳥人間「ったくよぉ。これだから人間は嫌なんだよなぁ」鳥人間は背負っていたリ…

繋がる話(22)

つきとめてやる 何が変わったのか。元々いた平凡な日常から一変したこの世界 何が原因で何が起こったのか この糸の先に何かある そう思ったタカシはシンジを背負ったまま糸の先を追った 鶏人間「ところでそいついつまでそいつ背負ってんねん」 シンジを指差し …

繋がる話(21)

?「ちみたちが立っていたあの場所にはね〜頻繁に”何かが”飛んでくるんだよぉ〜。ちみは何もみんかったの〜?」何も見なかった、というよりも何もわからなかった。明らかに違っているところはあった。お店でロボットが売られているところなんて、見ていれば…

繋がる話(20)

タカシ「・・・・・・」 ピクリとも動かないシンジを背負いながら二人の会話を聞いているがこいつらの言うとおりにしていいのか? そんな不安がよぎるが、今はこれしか手段がないのも確かである。 しかしいちいちツッコみたくなる会話ばかりだ。 鶏っていう…

繋がる話(19)

姿を見せない、声が高いという情報のみの女は、糸電話の先から何かを発している。?「命は〜大事だよぉ〜。見捨ててよい命なんてこの世にはないんだよぉ〜」女神なのか、はたまた死神なのか。それは定かではないが、”悪者”ではなさそうだ。?「お〜い。鶏ぉ…

繋がる話(18)

タカシ「お前は誰だ?」 鶏「そいつ死んだのか?」 こちらの質問には返す気がないのか一方的に同じことを聞いてくる 鶏「そいつ死んだのか?」 何度も言ってくる鳥人間に怒りが込み上げてくる 息もしていない。 心臓の音もしない。 冷えていく体。 聞かれな…

繋がる話(17)

タカシはシンジに寄り添った。タカシ「おぉい、、シンジぃ、、」シンジはぴくりとも動かない。口元に手を当ててみても吐く息が当たらない。タカシは耐え切れずその場で泣き崩れた。シンジの頬に自分の頬を当て、その冷たい温度を優しく味わった。これがもう…

繋がる話(16)

衝撃だった。 自分では気づかないが、真っ赤に充血した瞳 「・・・え?」 その瞬間シンジが崩れ落ちるかのように倒れた。 タカシ「お、おい!」 突然の出来事で何が起こったのか分からなかった。 ここはどこなんだ。そしてシンジはどうしたのか。 あたりを見…

繋がる話(15)

外へ出た彼らはまず自分の目を疑った。それは当然、入る前の景色とまるっきり違ったからだ。違うというのは語弊がある。似ているのだけど、部分的に異なっているのだ。まず目についたのは目の前のレストランの風貌だ。入る前だと普通のどこにでもあるような…

繋がる話(14)

タカシ「・・・・」 出されたのは一枚の紙 【アサリなどの二枚貝を使ったイタリア料理(本来はナポリ料理)のパスタ料理】 シンジ「これボンゴレビアンコやないかーい。」 ~~♪~~♪~ 落語家が夕方に大喜利をやって茶の間を沸かせるあの番組のオープニングがいき…

繋がる話(13)

シンジ「なあ、あの店員おかしくねえか?」タカシ「うむ。ちょっと前にメニュー修正したもんな」二人は顔を見合わせ、目を光らせた。シンジ「もしかしてさ、ここのレストランって…」タカシ「ま、まさかだろ…」そこへさっきの店員が注文したランチを持ってき…

繋がる話(12)

なぜ二度も確認をしたのだろうか。ここで考えた。定員が無能で理解を出来なかったのか?つまり一度ベベロンチーノをペペロンチーノに訂正したのにそれを忘れていたのか。そしてもうひとつ。この声のボリューム。この小さな喫茶店に響きわたる声量でペペロン…

繋がる話(11)

シンジ「お前…被せてくんなよ」 タカシ「被せてきたのはお前だろうが 」 シンジ「お前なんてな、マカロニグラタンで十分なんだよ」 タカシ「俺がマカロニグラタン頼んだらお前もマカロニグラタン頼むだろうが」 シンジ「頼むに決まってんだろうが、当たり前…