2015-01-01から1年間の記事一覧

繋がる話(66)

ずぶ濡れになっているイモとタカシは自分達でも何が起きたか分かっていなかったシンジ「お前たちがなぜここにこれる?」シンジの質問も理解できていないタカシは首をかしげながらタカシ「いや、イモさんがいきなりバトルじゃー何て言うもんだから負けまいと…

繋がる話(65)

シンジはムギから手渡されたレターを受け取った。 シンジ「ムギさん、これは何です?」 ムギ「君はこれを持ち続けたまえ。いいかい、破いたり、濡らしたりすると、効果がなくなるよ」 シンジは四つ折りのレターを開いたが、それはただのまっさらな紙だった。…

繋がる話(64)

ムギ「ブツブツブツブツ・・・・・」 何を呟いているのが気になるがそれを気にしてはいけない このゲームの本質は飲まれたら負けるんだ それをわかっているシンジは自分の作業をする 今度はランプのついているドアの側に行き、考えた さっきのムギの話 おそ…

繋がる話(63)

ムギ「お前は、一体…」 ゲームの仕様をすぐさま理解し、その上、ムギを上回ってくるシンジの能力にムギは震えた。 ムギ「君は負けるんだよ。いや、負けなきゃいけないんだ。君は勝ってはいけない」 震える足で自分の身体を支えながら、今にも崩れそうなムギ…

繋がる話(62)

違う・・・そういうことではないまだ理解するのは難しいか?言葉にしたくとも発してはいけないムギはシンジを睨んだムギ「・・・このままだとお前が負ける」シンジ「・・・」ムギの言葉を受け流すようにテーブルの回り、イモ達が運んできたであろう石 色々見…

繋がる話(61)

ムギ「やはり、君はおもしろい。」 シンジ「あいつらも同じように今勝負をしているんですよね。なら、僕たちももう少し続けましょう。」 机の上には、古びた茶碗や泥で覆われて茶の色のまな板が無造作に置かれてある。その雑な中に小さめの時計が、まだ止ま…

繋がる話(60)

ムギ「あるときはポイントの受け渡し。またあるときは今後の絶対的服従。またあるときは相手を心から笑わせる。そして・・・・」少し言うのをためらった後シンジを睨みながらムギ「死ぬことだ」髪であまり見えなかった目がハッキリと自分を睨んでいると分か…

繋がる話(59)

シンジ「ムギさん。一つ聞いてもいいですか?」 ムギ「ふむ」 よくわからないゲームの展開になり、シンジは戸惑った。しかし、戸惑いながらも現状を攻略しようとするのがシンジの持ち味だった。殴り書きをした紙をクシャッと手で丸めて、手をグーにしてムギ…

繋がる話(58)

奥の方に入り口とはまた別のドアが現れたポーン・・・・・・そのドアの上には3つの電球があり、そのうち1つに赤いランプが点灯したシンジ「・・・?」ムギ「私の後一勝でおわりだ。シンジよ。考えるんだ」ムギにそう言われるまでもなく、何となくこのゲー…

繋がる話(57)

ムギ「ここまで勘の良いやつに久々に出会ったわい」 ムギは、その場でしゃがみ込み、机の下でバラバラになった光る物体を拾うと、 一つ一つ丁寧に、自分の体全体に染み込ませ始めた。 シンジ「ムギさん?何してるんですか…?」 ムギ「お前さんも黙って、俺と…

繋がる話(56)

シンジ「俺の出番・・・・?」出てきたハンマーのような道具を手にして考えた謎の物体を叩くのか?試しにまとまった謎の塊を叩いてみたぐにゅう~~??当然のごとく粘土のような物体はハンマーの形に凹んですぐに戻ったシンジ「なんだ?何度やってもなにも…

繋がる話(55)

シンジ「ムギさん、俺らは今、何をしてるのでしょうか」シンジは卓上の異様に変色した物体を素手ですこねくり回しながら聞いた。シンジ「ムギさん言いましたよね。君は知恵を使え、って。でも今俺はこの気色の悪い物をただひたすらにクネクネさせてるだけだ…

繋がる話(54)

コッチコッチコッチコッチ 時計の音が鳴り響く・・・・・・ 知恵の部屋に入った二人は真ん中にある丸いエレベーターのようなものを見つめていた シンジ「ここから上がってくるって?」 ムギ「まぁ・・・見てれば分かる」 そういうと次第にエレベーターが動き…

繋がる話(53)

タカシ「まだ掘るんすかぁ〜?」 洞窟の奥のほうからタカシの弱音を吐く声が聞こえてくる。 最初は勢い良く掘っていたタカシだったが、さすがに体力が続かずバテたというところだろう。 イモ「お前、ひ弱じゃな〜」 タカシ「逆にイモさん底なしの体力っすね…

繋がる話(52)

イモ「まったく・・・急に落ちたのなんて初めて入った時以来だぞ・・・」水から上がり息を上げながらタカシに言ったタカシ「いやーすんませんあまりにもよく分からなすぎではしゃいじゃいましたよー・・・で?ここはなに?」天井にいくつもの穴があいており…

繋がる話(51)

タカシ「イモさぁん…モゴモゴ…いつまで…モゴモゴ…こうしてりゃいいんすか?!」イモ「モゴモゴ…タカシとやら…モゴモゴ…もう少しの辛抱…だ…モゴモゴ…ゴホッ」タカシ「イモさん!…モゴモゴ…大丈夫っすか!!」イモ「おお…ありがとう…モゴモゴ…意識失うとこだっ…

繋がる話(50)

ガコンッエレベーターの動きが止まりドアが開くと目の前に3つの大きな扉があった左から順に青色、黄色、赤色と染められた扉がありタカシ「何かまるで信号機みたいだな」各種扉の前に立っていると後ろから桜「ほら!早く入りな!どれでもいいよ!」ムギの話…

繋がる話(49)

イモ「お前、タカシってんだ!どっかの参考書に使われてそうな名前だな!」タカシ「あんたこそ、食ったら屁こきたくなるような名前だよな!」イモとタカシは通ずるところがあるらしく、初対面にも関わらず意気投合して2人で何が面白いのかわからないことを…

繋がる話(48)

???「さっきから騒がしいなぁ」??「大方、新しい労働者志望のやつでも捕まったんだろ」???「あぁ、新たな働き口探しに来た犠牲者ってやつか」??「隣の空き部屋で騒いでるし、桜の声も聞こえる。もしかしたら捕まった方じゃないか?」???「ああ…

繋がる話(47)

ぎいいいい。桜がドアを開いた瞬間、真っ白な煙が部屋から脱出するかのように外へと流れでて、タカシとシンジの顔面にあたり通り抜けた。「ゴホゴホッ!!」部屋はまだ白い煙が残っており、壁は全面黄ばんだ色がこびりついていた。桜「さあ、あんたらの下宿…

繋がる話(46)

背も高く、スレンダーと言うわけではないが強調すべき部分はしっかりと出ていて漂う妖艶さは後ろからでも伝わってくる美熟女というのがここまで相応しい人もいないしかしタカシ「タイプではないんだよなぁ・・・ボソッ」桜「何か言ったかい?」地獄耳かそう…

繋がる話(45)

桜「あんたたち、今日からあんたらが宿泊する場所とその付近に住んでる”仲間”を紹介するからあたしについてきな」俺らが2人で会話しているのが気に食わなかったらしく桜が背後からふっと姿を表した。何も気配を感じることのできなかった不気味さにシンジとタ…

繋がる話(番外編~登場人物紹介~)

タカシ⇒主人公①、年齢不詳元気の良い、話の流れ的にはボケ担当。どちらかと言えば感情で動くタイプシンジ⇒主人公②、年齢不詳冷静で物事を考えるタイプ。話の流れて的にはツッコミ担当。どちらかと言えば論理的に動くタイプチッキメン⇒ガーディアン、ガーディ…

繋がる話(43)

タカシ「チッキメンの食事会に俺らも参加する…だと?!」タカシはシンジの恐れ多い発言に腰を抜かした。確かに上層部の中で現状に対して否定的な輩も数人はいるだろう。そいつらを見つけ出して結託をすればここからの抜け道も聞き出せるかもしれない。そのキ…

繋がる話(42)

シンジ「タカシ。まずこの状況どうやって把握する?」あの桜という女はさっきのやり取りから察するにそこそこ上のランクだ位置だけで言えば・・・・・チッキメン > 桜 > ジントニック > 俺たち今知っている登場人物ではこのくらいだろう。それに加えてあ…

繋がる話(41)

シンジ「ふむふむ。なるほどね」タカシから今までのことを聞いたシンジはわりとすんなりと抵抗せず話を飲み込んだ。タカシ「お前、なんでそんな落ち着いてられるんだよ?」シンジ「うん、なんでだろうな。不思議と落ち着いて聞いてられんだよな。しかもなん…

繋がる話(40)

何が起きているのかファミレスで話していた以降記憶が飛び飛びで覚えていないいいなり?心を奪われる?何もわからないがとりあえずタカシの言うことを聞くしかないシンジ「言うことを聞いたらダメなんじゃないか?」ふと疑問に思ったタカシはポカーンシンジ「心…

繋がる話(39)

シンジ「ここは…!」夢か現か捉えきれていないシンジはキョロキョロと周りを見渡した。彼は、自分が一旦死んだということすらも覚えていない様子で、ただ寝顔に水を掛けられて起こされた不満気な顔をしていた。タカシ「とりあえずな、よく聞けよ」タカシは深…

繋がる話(38)

朝のファミレスの一見から分からないことだらけだったが、さすがに慣れてきたそう・・・思ってた慣れるわけがないここで働かされるために連れてこられたのか?奴隷のためか?しかしあの女の声つれてこられた雰囲気からどうしてもそう思えなかった今は気絶し…

繋がる話(37)

タカシ「身分の高い…はじめての…?」桜「そうよ、歴代のガーディアンが知ったら驚くでしょうね」桜は道ある落ち葉を拾うと、ふぅっと息を吹きかけて遠くに飛ばした。タカシ「桜さん、正直に言いますね。僕ここで働いてたことなんてないんです。あの時は怖か…