繋がる話(17)
タカシはシンジに寄り添った。
タカシ「おぉい、、シンジぃ、、」
シンジはぴくりとも動かない。口元に手を当ててみても吐く息が当たらない。タカシは耐え切れずその場で泣き崩れた。シンジの頬に自分の頬を当て、その冷たい温度を優しく味わった。これがもうシンジの最後の温もりになるのだろうと自分に言い聞かせながら。
タカシ「うぅ、、」
タカシはその場に座り込み、立てずにいた。立ち上がることができなかった。そして、立つことを諦め、数分間黙り込んだ。ふと、右方向から気配を感じ、顔だけを向けてみた。するとそこには、一人の、というよりも一羽の鳥人間がいた。顔形は鶏なんだが、身体が人なのだ。羽も生えているのだが、脚は人の脚なのだ。なにより奇妙なのは、彼が手に持っているものだ。彼は手に糸電話を持っていた。その受話器らしきものは、糸で繋がれており、遠くまでその糸はあった。
鶏「そいつ、死んだのか?」