繋がる話(31)

ボコボコボコ…

(ここは…)

身体に纏わりついて離れないとても重くて身動きが取れない場所、ここは水の中。
大きな地響きとともに大量の水が上から降ってきたとこまでは覚えている。

(息が出来ない…そりゃそうだよなここは水んなかだ…)

タカシは朦朧とする意識の中で、あたりを見渡した。

手を伸ばせば届く範囲にシンジはいた。シンジは白目をむき口も半開きで、もがくこともなく、ただただ水に縛り付けられていた。
 
(シンジ…災難だなアイツも…せっかく意識が戻ったっていうのに、こんなところで溺れ死のうとしてるなんてな…俺もちとキツイな…酸素切れだ…)
 
もはや諦めかけ消えつつ意識の中で、何かが身体に触れた。
 
ソワッ
 
ソワソワソワッ
 
(あれは…ハゲ…?)


 













ハゲは複数ある足の二本を使い、タカシとシンジを巻きつけた。
そして、そのまま彼ら二人を水深へと連れて行った。